2026年3月2日響灘洋上風力発電が営業運転開始~それはバードストライクが始まる日!
風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州 Association to protect wild birds from windpower
3月2日、大規模で巨大な洋上風車が響灘で回り始めました。その回転直径は174mという、途方もない大きさです。それが24時間回るのですから、海上を飛んで回る野鳥たちにとって障壁でしかありません。
近年突如として現れた巨大風車を、悲しいかな危険なモノという認識が、野鳥たちの脳にはインプットされていないようです。海外はもちろんのこと、日本国内でも絶滅危惧種や天然記念物の野鳥たちが、次々と風車の羽根にはじき飛ばされ犠牲になり問題になっています。
響灘には繁殖のために遠くオーストラリア周辺から何千羽と渡って来る白島のオオミズナギドリや、同じく白島で子育てをして1年中響灘でエサの魚を獲り、生活をしているミサゴたちも、残念ながら巨大な風車の羽根にはじき飛ばされることでしょう。
私たちはこれまで、“環境にやさしい”(野生生物にもやさしい....)はずの風力発電が、野鳥たちに影響を及ぼしてはならないことを、再三に渡り事業者のひびきウインドエナジー社と、この事業を誘致した北九州市に訴えてきました。予防原則の上からも、実効性のある対策を講じた上で、営業運転開始をしなければならないはずですが、事業者は1年間の事後調査結果を見てから(1年間の犠牲は仕方ない?)という、予防するということに極めて消極的な姿勢のまま、運転を開始しました。
先月(2月19日)、野鳥の会北九州支部が事後調査のバードストライク監視計画に対して提出していた意見・要望への回答がありましたが、「1年間の事後調査を見てから」「専門家と相談・検討」を繰り返す回答でした。以下、その要約文です。
<事業者回答>「BS監視カメラの設置位置は専門家の意見を聞いて設定した。設置数は英国での案件から妥当である。カメラは広角に映るが種の識別はできない。繰り返しになるがこれでいく。」
(コメント)英国の案件が妥当であるという理解できる根拠を示さなかった。カメラ設置数を増やすとバードストライク確認が増え、保全対策が必要となるため、設置数を2基だけにするのだろう。
<事業者回答>「死骸の確認・回収については定期点検の際の月1回としていたが、2022年野鳥の会の指摘により月4回(週1回)程度とした。メンテナンス時に情報の提供、その後は専門家と相談する。」
(コメント)死骸発見の機会は十分あると言うが、特に冬期の海上は悪天候が多く船が出せない状況があるなど、週1回でも死骸回収は困難であろう。種の識別ができない監視カメラであるなら尚更、死骸探索頻度を増やすしかない。
<事業者回答>「著しいバードストライクが確認された場合は、専門家に意見聴取を行い、必要に応じて追加的な保全措置を講じる。」
(コメント)著しいバードストライクを確認することもできない監視計画の上に、追加的な保全措置も考えていないようで、バードストライクを積極的に把握するという姿勢が全く見えない。
<事業者回答>「1年間の事後調査の後、調査を延長するかどうかを含めて、専門家と相談・検討する。」
(コメント)“専門家と相談・検討” ばかりで、事業者としての建設的な考えはないのだろうか。何をか言わんや。専門家の意見を聴いてみたい。
◎ 事業者からの回答を受けて
事後調査でバードストライク監視を実施した!という既成事実を残すための計画に思えます。極めて実効性のない監視計画の結果を注視し、追及していきます。
それにしても、メディアの報道には野鳥への影響や、人の健康への影響(低周波音)の記事がないのが気がかりです。メディアのみなさんは知らないことはないと思うのですが。
2025年10月5日見学会で撮影、後方は白島(女島)
野鳥にもやさしい風力発電であってほしい
We want wind power to be wild birds friendly.
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