「市民のこえ」北九州市からの回答に落胆の声
「風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州」Association to protect wild birds from wind power
「やはり北九州市は自然環境を大切にしないのか……」
北九州市若松沖響灘海域の生物多様性に重大な影響を与える恐れがある浮体式洋上風力発電計画を、北九州市は特に問題はないと思っている?
響灘の白島に近接する浮体式洋上風力発電計画(グローカル社)は、北九州市の環境施策に反する計画であるため、事業協力者である北九州市から、白紙撤回もしくは、鳥類への影響に対して実効性ある対策を助言するよう求める「市民のこえ」を、北九州市民をはじめ、国内各地の方々が送っています。しかし、その回答は、“形骸化”した環境アセスを見て、適切?な市長意見を事業者に提出することで、響灘海域の環境保全ができるかのような、極めて“通り一遍”の決まりきった、危機感の薄い回答と言わざるを得ません。まさに「市民のこえ」を軽視した誠意の無い回答です。下記の回答文をご一読ください。
平素より本市の環境行政にご協力いただきましてありがとうございます。令和7年4月3日に「市民のこえ」にご相談いただきました件につきまして、下記のとおり回答いたします。
ご相談内容に「グローカル社の「白島沖浮体式洋上風力発電事業計画」(中略)事業協力者である北九州市」とありますが、本市の関連部局に確認しましたが、本市が事業協力者であるという事実はありません。
当該事業については、現在、北九州市環境影響評価条例の規定に基づき、事業者から環境影響評価図書が提出されたことを契機として、環境影響評価の手続きを行っております。
環境影響評価は、土地の形状の変更、工作物の新設などを行う事業者が、あらかじめその事業による環境への影響について調査、予測及び評価を行い、その結果を公表して地域住民及び地方公共団体の意見を聴き、必要に応じて事業内容を見直すなどして、自ら適正な環境保全対策を講じるための手続きです。
事業者が実施した調査等の結果については、大気・水質、動植物・生態系などの学識経験者で構成される第三者機関「北九州市環境影響評価審査会」において技術的事項を客観的及び科学的に審査しており、本市としては、審査会の意見を聴き、環境の保全の見地からの市長意見を事業者に提出してまいります。 2025年4月22日 北九州市環境局環境監視課
<上記回答文のアンダーライン個所について>
「本市が事業協力者であるという事実はありません」と書いていますが、洋上風力発電事業については、公募申請の前提として自治体の協力が一つの要件となっています。事業者は北九州市に理解と協力を要請し、北九州市の役割としては、取組の内容が市の政策、方針に合致するのかを検証及び助言を行うこととなっています。
これが事業に協力することでなくて、なんでしょうか。事業者の説明資料にも「事業協力者:北九州市」と明記されています。よって私たちは、北九州市の環境施策に合致しないこの事業は白紙撤回を助言するべきと、意見を出した次第です。
このブログをご覧のみなさま、分別の無い計画を阻止し、白島で集団繁殖するオオミズナギドリやミサゴ、カモメ類やウミウ、ヒメウをシンボルとする響灘海域の生物多様性を守るために、さらなるご支援をお願いいたします。
野鳥にもやさしい風力発電であってほしい
We want wind power to be wild birds friendly.
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