誘致した北九州市は事業者に勧告を!

 「風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州」Association to protect wild birds from wind power


自然環境への影響など尻目に進む建設工事

 正直言えば、あまり見たくない建設工事ですが、見なれたおだやかな海の景色がどう変わっていくのか、響灘を飛び回るミサゴやカモメたちが、巨大な風車の羽根にはじき飛ばされ、叩き落され、オオミズナギドリたちが「風車に気を付けて!」と注意し合いながら?海面上を飛ぶシーンを想像しながら、悶々とした気持ちで見にいきました。(2025年1月下旬撮影)

               

 すでに1517基ほどのジャケットと呼ばれる風車支柱の台座が設置されていました。ジャケットだけならば、まだそんなに威圧感は感じませんが、この上部に高さ200m、風車の直径170mとなると、まさに「野鳥はこの海域に進入禁止!」の標識が立つようなものです。

 今年(2025年)の秋から来年(2026年)春に全25基の洋上風車が運転開始される予定ですが、事業者が実施するわずか1年の事後調査は、20年間に及ぶ影響の参考にもなりません。

 さらに、事業者の「ひびきウインドエナジー社」が実効性ある対策を全く実施しようとしていないことに加え、誘致した北九州市が事業者に適切な勧告をしてこなかったことも大いに問題です。環境審査会の意見を受けて、当時の市長は「事業者によって適切な保全がなされるものと判断する」と、誘致した北九州市らしい市長意見でした。事業者は適切どころか、何の保全策も講じず、稼働に向けて粛々と工事を進めていくことでしょう。

 そこで、事業を誘致した責任上、北九州市から「ひびきウインドエナジー社」に対して、「予防原則の上から、鳥類の衝突防止システムをせめて25基の半数の風車に装備すること。費用に関しては誘致した本市が補助することも検討する」くらいは言って欲しいものです。

 このブログをご覧の皆さま、ご賛同いただける方は下記の北九州市「市民のこえ」に意見を送ってください。北九州市民だけでなく全国のどなたからでも北九州市政への意見として送ることができます。市長も目を通すことになっています。回答を求めることもできます。北九州市が掲げる環境施策「生物多様性の重要性」に叶うことです。「環境未来都市」北九州市への建設的意見です。

クリック 市民のこえ(ご提案・ご相談) - 北九州市

  市民が見なれた響灘をゆうゆうと飛ぶミサゴやカモメたち、遠く南半球から子育てのためにやってくるオオミズナギドリたちが機嫌よく飛び回る響灘は、私たち市民にとって心安らぐ故郷(ふるさと)の原風景です。

 皆さま、響灘に生息する野鳥たちが、これからも安心して生きていけるように、応援をお願いいたします。

        野鳥にもやさしい風力発電であってほしい

        We want wind power to be wild birds friendly


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