宮城気仙沼風力発電計画にも白紙撤回を求める!

「風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州」

Association to protect wild birds from wind power


「気仙沼の森と海を守る会」を応援! 

 国内の陸上風力発電で前例のない規模の単機6100KW、最大高さ約180m、回転する羽根の直径158mの巨大な風車8基が、気仙沼市民が慣れ親しんできた市民の森の稜線部、遊歩道を侵す計画は、山歩きや散策はどころではなくなります。

 「気仙沼の森と海を守る会」のみなさんは、この計画に反対し、計画撤回に向けて、1万近い署名を集め、度重なる要望書の提出、地元新聞社への投稿、学習会の開催など、精力的な活動を行っています。北九州の私たちができなかった活動ぶりに感嘆します。

 北九州からは遠く離れた宮城県気仙沼市でも、自然環境と住民の意思をないがしろにして、ひたすら利権を求めていく風力発電事業者はどこも同じです。反対活動が活発と見るや、事業者は地元への還元(お金)などをチラつかせるのもよく聞く話です。「気仙沼の森と海を守る会」の活動にエールを送り、事業者に(誤った考えを叱る)を送ります。後押しする市長?にも。

           宮城気仙沼風力発電事業の白紙撤回を求める意見書

               「風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州」

1.バードストライクについて
 北海道や東北地方において、生態系上位に位置する猛禽類が、風車の羽根にはじき飛ばされ、叩き落される被害が頻発している。本事業計画でも実効性ある防止策を実施する姿勢が見えないため、バードストライク調査をするよりも、予防原則の上からアセス評価書前に計画の白紙撤回をすること。また机上の計算である予測衝突数は鳥類の複雑な飛翔実態を把握した上での計算ではないため、その計算値を利用して過小評価をしてはならない。

2.風車の羽根の色について
 景観への影響に配慮して、羽根の色をグレーにすることは、反面、鳥類には回転する羽根が認識しづらくなる恐れがあり、バードストライクのリスクが高まることになる。景観への配慮とバードストライク防止が両立しない場所での風車の設置計画は白紙撤回すること。

3.騒音と低周波音被害について
 現在、国内では風車から発生する低周波音による健康被害者が実在するにもかかわらず、環境省が認めていないこと(環境省の指針が正しいとは限らない)を言い訳にして、事業者が被害者の声を聴こうとせず、その実態把握に背を向けていることが問題である。低周波音予防として、夜間の運転停止さえも具体的対策として示していないことは、人の健康をないがしろにしていると言えるため、計画を白紙撤回すること。予防原則をないがしろにして、重大な健康被害に至った事例がこれまで起こった公害問題であることを忘れてはならない。

4.風力発電を環境教育の場として活用することについて
 事業計画を進めるために、風力発電を環境教育の場と提案すること自体が地元住民への懐柔策であり、不純な活用と言える。森林を伐採し、鳥類に影響を及ぼし、人への健康被害がある風力発電を美化するような教育であってはならない。自然環境や野生生物、人にやさしい場所での風力発電であってこそ「環境にやさしい風力発電」のはずである。利権を求めるために犠牲が起きる宮城気仙沼風力発電事業計画は白紙撤回すること。


         野鳥にもやさしい風力発電であってほしい

         We want wind power to be wild birds friendly




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