無分別な再生可能エネルギー導入の結果

「風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州」Association to protect wild birds from wind power 


「進まぬ再エネ主力化」~出力制御頻発「政権は原発重視」

 2023年11月12日の新聞に大きく掲載されていたのは、欧米や中国が再エネの導入を加速させる中、日本の取り組み停滞が目立つという報道でした。風力発電や太陽光発電の無分別な設置により、地域住民や自治体が計画に反対していることも影響しているとすれば、それは国による無策な再エネ促進が原因と言えるでしょう。そのことは国会でどれほど議論されているのでしょうか。私たちには聞こえてきません。私はこれまで再エネ推進を掲げる国会議員に、風力発電が野鳥に与える影響をどう考えるのか、質問状を送りましたが、担当省庁が作成したと思える文書か、回答なしでした。このような議員が進める再エネは、この際、一旦思いとどまり、“本当に人と環境にやさしい自然エネルギー”となるために、保護団体の力を結集し、自治体を動かし、促進する国の考えを改めさせなければなりません。・・・そうは簡単でないことは承知の上ですが。

 九州電力は2018年以降、出力制御(※)を実施し、23年度は過去最大を更新している。太陽光や風力は温室効果ガスを出さない(ゼロではない)半面、開発による自然環境への悪影響が国内各地で起きている。太陽光パネルの廃棄も課題で・・・再生エネの負のイメージが定着しつつある。(抜粋引用:西日本新聞2023.11.12)

※【出力制御】電気は需給バランスが崩れると周波数が乱れて大規模停電を招く恐れがある。発電量が増えて需要を上回る場合などに、大手電力会社が指示し、発電事業者が発電量を抑制したり、再エネの太陽光や風力の出力を制御する。出力調整が難しい原発や水力、地熱は抑制の順番が最後になる。

<原発反対、自然エネルギー賛成・・でも.....>

 東日本大震災をきっかけに、“原発反対!自然エネルギー賛成!” の声が高まりましたが、風力や太陽光発電の設置のあり方が、自然環境や人に影響が起き、災害発生に及ぶと、そうは簡単にいかないようになりました。2023年、「COP28」国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議が開催されましたが、アメリカ政府は2050年までに世界全体の原発設備容量を3倍にすることを目指すと宣言(CO2削減のため?)。これに日本も賛同しました。日本では原発の60年超運転を可能とし、原発活用に注力しています。「原発が増えると再エネが入る余地が小さくなる」との指摘もあり、原発の再稼働が増えると原発が再エネを押しのける形になるようです。太陽光や風力発電が増えても、CO2を排出する火力発電は減らず、事故が起きると取り返しのつかない環境破壊が起きる原発も減らず、一体、我が国日本はどこを目指しているのでしょうか。(抜粋引用:西日本新聞2023.11.12)

~このブログを見られた方から、ご意見が寄せられました~

「洋上風力発電に逆風」は真実だと思います。これは、反対が大きいからうまくいっていないのではなく、再エネを株式のように見せかけて、故意にその価値を高めて集金するビジネスモデルが、燃料や資源の価格高騰で成り立たなくなりつつあるということを示しています。今のままで進めていくには、再エネ賦課金を大幅に上げるか、国の補助金を増額するしかなく、経済に大きな悪影響が出るので、欧州先進国は慎重になっているわけです(実態は原子力回帰ですが)。そういうことを理解せずに、今こそチャンスと、洋上風力に邁進している日本とはどういう国なのかと情けなくなります。

「響灘洋上風力発電の建設中止を求める要望書」に対する事業者の回答について

「事業者がこういった文書に真摯に回答する気なんかない!ということが、あらためてよくわかりました。実効性のある事後調査をさせるには、国等からの指導がないと難しそうです。」

ご意見ありがとうございました。

We want wind power to be wild birds friendly.





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